あの子たち、今どうしているんだろうな
私は小学校と中学校でいじめのようなものにあっていた。
自分が転校生だったのと、多分容姿も少し関係あるだろうけど、
クラスの半分くらいの女子から、放課後屋上に呼び出されつるしあげをくらった。
私がふざけて「○○子ちゃんみたいにばかじゃないもん」と言ったことが原因のひとつだった。(私が自覚あるのはこの一言だけ)
私の自業自得なところもあるのだろうけど、
大勢によってたかって、いろいろなことにダメだしをされ
泣くもんか、と思っていても涙が出てきてしまった。
「あー、これがいじめかー」とか「ここから飛び降りたらニュースになるのかな」とかできもしないことをちらりと考えた。
そのまま帰ったら親にばれると思っても、行く場所が他にはなかったから
泣きながら帰った。
家に帰って、案の定親にばれた。そして怒られた。
私も悪いが、一対集団でやるのは悪質だとして、
いじめたやつを私に列挙させ、後日そいつらを家に呼び、しめあげてた。
そのお陰か、露骨ないじめは続かなかった。
いじめのほとぼりが冷めたころ、
席が近くになった男子数人にからかわれたこともあった。
テレビでお笑い芸人が誇張した容姿と私の容姿が少しかぶっていたからだった。
ニヤニヤしながら私の顔を見て、2~3人でこそこそくすくすやっていた。
気分が悪いので、「なんなの?」と聞いても相変わらず
こそこそくすくす。
こいつら(男)もか。
首謀者も転校生だったのに、私とはま逆なやつだった。
こいつは中学になっても別の弱い奴をいじめ続けていた。
中学になってすぐ、部活動の道具がなくなった。
軟式テニス部に入ったのだけど、当時最新のラケットを隠された。
当時で一万円以上したと思う。
分不相応だけど、それこそ大学生や社会人が使うようなラケットだった。
同じ学年の子がわざとらしく探してくれたけど(当然?)出てこなかった。
こっくりさんで犯人を聞いてみたりもした。
結局、犯人は誰だか分らなかった。
最新式のラケットを買い直す余裕もなく、親がどこからか調達してきたレトロな木のラケットを使うことになった。
みんなの樹脂製のラケットの中で、木のラケットはひどく浮いて見えた。
同学年の子が私の事を嫌っていたのは知っていた。
誕生日プレゼント、私は全員(8人)に渡していたのに、
返してくれた子は半分にも満たなかった。
どういうわけか、スクールカーストでいう最上位(リア充)が集まった部活だった。
髪がさらさらだったり、体系がスリムだったり。
裕福だったり、足がとても速かったり。
大人っぽかったり、明るくて、吸引力のある子たち。
男子から告白されたり、プレゼント貰ったり、写真を撮られたりしていた。
そんな喧騒を、離れたところから冷ややかに眺めていたのが私だった。
誰か(まあ、それはこの場合私だけど)を除けものにしたり、物を隠したりするやつらがちやほやされる、それはなんておかしな世界だろう。
私は引退まで木のラケットで過ごした。
中学3年のとき、私は学級委員に選ばれた。
これでわかったのは、部活だけじゃなく、クラスからも除けもの扱いだったということだ。
面倒なことはおしつけてもいいやつ。
このころはもう、自分はそういう扱いなんだと認識していた。
案の定、各クラスの学級委員が集まる会議でもぼっちだった。
会議の日に指定された教室に行っても、
他のクラスの学級委員はふらふらとみんなどこかへ消えて
教室にひとりぽつんと残ったこともあった。
まじめにやろうとすればするだけ馬鹿みたいだった。
ならば私もまじめにやる必要はないし、
不都合が生じるなら、それは私に学級委員を押し付けたクラスメイトに対する復讐でもあった。
高校に入ると、今度は私と親との対立になっていく。
この話はまたこんど。